請求書の有効期限は2年間、支払いが行われない時の対策
請求書を送ったのに支払いが行われない、遅れている・・・。そんな時に気になるのが「請求書の有効期限はいつまでなのか?」
法人にとっても個人事業主・フリーランサーにとって報酬の未払いはなんとしても回避したいですが、法律上には請求書の有効期限があります。請求書の有効期限と報酬が支払われない場合の対策について解説します。
*法律に関しては、最終的には弁護士にご確認ください。
法律上の請求書の有効期限
法律では請求書の有効期限は2年と定められています。
第173条では以下に該当する場合、2年間債権を行使しないと債権が消滅するとしています。
一:生産者、卸売商人又は小売商人が売却した産物又は商品の代価に係る債権
二:自己の技能を用い、注文を受けて、物を製作し又は自己の仕事場で他人のために仕事をすることを業とする者の仕事に関する債権
三:学芸又は技能の教育を行う者が生徒の教育、衣食又は寄宿の代価について有する債権
つまり、請求書を発行してから支払いが行われなくても、2年経過すれば時効となってしまうということになります。請求者側にとっては請求書に時効があるのは納得できないかと思いますが、法律では債権を2年間行使しないと消滅してしまいます。
請求書を送り続けても時効は変わらない
請求書の時効を伸ばすための対策としてまず思いつくのは、支払いが行われるまで繰り返し請求書を送り続けるという対策です。しかし、残念ながら請求書を送り続けても時効対策にはなりません。
時効を中断するには、「請求」ではなく「催告」が必要です。「催告」は裁判所に支払督促申立てなど、権利の主張を行うことを指します。「請求」は広義では「催告」の意味も含んでいますが、通知としての効果しかないため、請求書を送り続けても時効を中断することはできません。
未払い対策:内容証明郵便で請求書を送る
請求書を送っているのに支払いが行われない場合、時効の中断にはならないものの請求書を再度送るのは基本的な対策です。内容証明郵便で送ったからといって支払ってもらえる可能性が高くなるわけではありませんが、通常郵便よりも証拠力が高くなります。
未払い対策:支払督促を申し立てる
法的に内容証明郵便を送る対策の次に有効なのは、裁判所に支払督促を申し立てることです。手続きが面倒そうというイメージがあるかもしれませんが、裁判を起こすわけではありません。
支払督促は裁判所から督促状を送ってもらうための申し立てで、証拠の提出などは必要ないので比較的簡単に申し立てができます。何度請求書を送っても支払いが行われない場合、支払督促を送ることで法的に請求することが可能になります。
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